暑い夏の時期に出回るスイカ。
日本の夏の風物詩の代表格ともいえます。
最近は、小球のものやカットしたものも売られているので、
少しだけ食べたい人にも手に入りやすくなりましたよね。
「スイカは甘くて水分がいっぱいだけど、栄養ってあるの?」
「スイカは甘くカロリーが高いので太るから食べない」
と思う方もいるのではないでしょうか。
今回はそんなスイカの栄養についてご紹介します。
スイカは夏の暑気払いと水分補給に最適な野菜(果実的野菜)です。
カリウムの利尿作用により、腎臓病や妊娠時のむくみなどを解消します。
スイカのカロリーは100gで37kcal
栄養的には、果肉の成分は約95パーセントが水分。
その内の4~6%が糖分です。
スイカの果糖は低温で甘味が強く出るため、冷やして食べた方が
美味しくいただけるのでおすすめです。
スイカの歴史
スイカはアフリカ西南部を原産地とし、
古くは、4000年前のエジプトで既に栽培されていたと言われています。
日本へは16世紀ごろに渡来したとされていますが、
明治時代に多くの品種が導入され、一般的に普及するようになりました。
スイカを「西瓜」と書くのは、西から伝わった瓜という意味で
この文字が使われています。
スイカの栄養成分
スイカの主成分は水分で、90%以上を占めます。
これらの水分には、カリウムなどのミネラルやビタミンB1、ビタミンB2、
ビタミンCを含んでいます。
スイカの持つ赤い色は、カロテンの一種のリコピンです。
スイカが利尿作用に優れていることはよく知られていますが、
これは、たっぷりな水分に加え、体内の余分なナトリウムを排泄する
カリウムが多く、さらに尿を生成するシトルリンとアルギニンという
アミノ酸を含んでいるからです。
利尿作用により、膀胱炎や腎炎、ネフローゼ症候群といった腎臓病、
さらに、高血圧や妊娠時のむくみを取り除きます。
種子にも秘密が
リノール酸たっぷりのスイカの種は、動脈硬化予防に効果があります。
スイカの種は日本では捨ててしまうので、あまり利用されていませんが、
タンパク質と脂肪が多く、そのほか、ビタミンB群やビタミンEも含んでいます。
スイカの種には、リノール酸という脂肪酸が多く含まれており、
血液をサラサラにする効果があります。
さらに、ビタミンEの働きで、動脈硬化や老化予防に効果を発揮します。
中国などでは種子専用の品種も栽培されており、
食用として消費されているそうです。
スイカをジュースとして飲むときは、種も含めて作れば、
動脈硬化や老化予防に効果が期待できますよ。
注意すべきこと
冷え性の人は、多食するのはひかえるようにしてください。
また、スイカと天ぷらの食べ合わせが悪いという説がありますが、
スイカで身体が冷えたところへ、油の多い食品を食べると消化が悪くなり、
下痢などを起こしやすくなります。
ただし、これはたくさん食べた場合の話で、普通に食べるのであれば
問題ありません。
スイカを選ぶ目安
スイカを選ぶ目安は、色艶が良く、縞模様がくっきりとしているものがいいです。
また、軽く叩くと澄んだ音がして、水に入れると浮くものが美味しいとされています。
いかがでしたか。
夏はたくさん汗をかくため、水分を多くとる季節。
そのせいで、むくみがちになる方もいるのではないでしょうか。
最近は、コンビニでもパック購入ができるようになりました。
水の少ない砂漠地帯で、水がわりの飲料として貴重なものとされてきたスイカ。
この夏は水分補給とむくみ解消にスイカを食べるのもいいかもしれませんね。
参考
農林水産省
https://www.alic.go.jp/content/000093223.pdf
https://www.maff.go.jp/j/heya/kodomo_sodan/0207/07.html
株式会社萩原農場ホームページ「スイカのチカラ」
https://suika-net.co.jp
食の医学館
カタカナ栄養素事典
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監修:真野稔子(まのとしこ)
【管理栄養士】 モデルから食のアドバイザーへ転身。
食は健康の基本であり、そして美の基本であるという考えから、シンプルでナチュラルな食生活を提案。
モデル事務所、エステサロン、病院、企業、行政機関にて栄養指導を行う。モデルの経験を生かし、キレイに痩せる食事指導においては定評を得ている。
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