仕事で訪れた新開地。
この街は、福原遊郭を核として1910年頃から徐々に映画館や寄席などができ始め、1900年前半頃は『東の浅草、西の新開地』と謳われる神戸随一の歓楽街として知られていた。
1900年も後半に入り、福原遊郭が消滅(現在は泡の街に)して神戸市役所が三宮に移ったあたりからその活気は徐々に失われ、川崎重工業造船所の縮小もあって、そのまま寂れるばかりとなってしまった。
しかし、街を歩けばいまだ古き良き昭和の繁華街の香りは残っている。神戸のオッサン天国。それが新開地なのだ。
街の歴史と関係あるん? 名物『人工衛星饅頭』
そんな街の中心地にあるのが「大吉屋」。その名物が、街の歴史とは何の関係もなさそうな『人工衛星饅頭』なのだ。
さて、そのお姿は・・・・
なるほど、この形から人工衛星ね・・・あれ。いや、違うやん。
人工衛星っちゅうたら、こんな形やん。
ぜんぜん人工衛星じゃないやん。UFOやん。
「おめUFOだな これは!」ってカミナリのツッコミが聞こえるようだわ。
いやひょっとして、中を割ってみたら…なんてことがあるんでは?
と期待を込めて割ってみる。
普通にアンコやん。味も想像通りや。
怒りが沸き起こってピントもずれるわ。
店主に「どうゆうことよ?」と聞いてみると…
「この店の創業は1958年。1957年にソ連の人工衛星「スプートニク1号」が人類初の打ち上げに成功したことから 名付けたらしい」とのこと。
なんかこう・・・モヤモヤは解消されねーな。
こういう「なんかテキトーやな!」というツッコミが似合うのも、この新開地の魅力なのかもしれない。
KGB編集長 宮本昭仁
店名 | 人工衛星饅頭 大吉屋 |
住所 | 神戸市兵庫区上沢通1-1 |
TEL | 不明 |
営業時間 | 14:00~19:00 |
休日 | 不定休 |