蒸し暑い日が続く梅雨の季節。
梅雨から夏にかけては高温多湿になり、食べ物も腐りやすく、食事にもいろいろ気を使わなければなりませんよね。
この時期に最も発症しやすいのが「食中毒」です。食中毒というと、飲食店での食事が原因と思われがちですが、毎日食べている家庭の食事でも発生しています。普段、当たり前にしていることが、思わぬ食中毒を引き起こすことがあるのです。
家庭での発生では症状が軽かったり、発症する人が1人や2人のことが多いことから風邪や寝冷えなどと思われがちで、食中毒とは気づかれず、重症化することもあります。
食中毒とは
食中毒とは、食中毒を起こすもととなる細菌やウイルスがついた食べ物を食べることによって、下痢、腹痛、嘔吐や発熱などの症状を伴う病気のことです。
夏は細菌によるものが多く、冬はウイルスによるものが多くなります。
中にはきのこやフグの毒など、自然に有毒な物質を含んでいるものを誤って食べてしまうことで起こる食中毒もあります。
また、細菌やウイルスにが付着した手や調理器具で食品に触れることによる汚染によって起こるケースもあります。
食中毒は身近で起こりやすく、家庭でも手作りのおにぎりやサンドイッチ、お弁当や残り物を食べたとき、バーベキューのときなどで発症することが多いといわれています。
潜伏期間はおよそ2~4時間で、嘔吐や下痢などの症状があらわれます。
食中毒予防のポイント
食中毒予防の3原則 食中毒菌を「付けない、増やさない、やっつける」
食中毒は、その原因となる細菌やウイルスが食べ物に付着し、体内へ侵入することによって発生します。
食中毒を防ぐためには、細菌の場合は、
1 細菌を食べ物に「付けない」
2 食べ物に付着した細菌を「増やさない」
3 食べ物や調理器具に付着した細菌を「やっつける」
という3つのことが原則となります。
食中毒のもととなる細菌やウイルスは、種類によって特徴は様々ですが、厚生労働省では、食中毒予防対策として「食中毒予防の3原則」を掲げています。
(1)菌をつけない
食品に菌を付けないようにしましょう。食中毒予防の基本は手洗いです。調理に使用する器具や調理台、食器なども清潔なものを使用しましょう。アルコール除菌も効果的です。
ポイント
・手は指先、指の間までしっかり石鹸で洗う。消毒をしたり、手袋をつける。
・調理器具は、調理のたびにこまめに洗う。まな板は、片面を肉と魚用、もう片面を野菜用などに分ける。
(2)菌を増やさない
細菌は20~50℃くらいを好み、特に人間の体温に近い35℃前後は最適温度です。夏場は細菌が増殖しやすい温度といえるため、調理後常温の状態のまま放置しておくと菌が急速に増殖するので、すぐに食べない場合は早めに冷却保存しましょう。冷蔵庫の冷蔵室保存で増殖が遅くなり、冷凍室保存で増殖は停止します。
ポイント
・肉や魚などの生鮮食品や調理済み惣菜は、購入後早めに冷蔵庫に入れる。
・家庭料理でも調理後2時間以内に食べ、食べない場合はすぐに冷蔵庫や冷凍庫に
入れる。
・冷蔵庫内でも増殖は進むため、できるだけ早めに食べる。
(3)菌をやっつける
ほとんどの細菌は加熱することで死滅します。肉や魚はもちもん、野菜も加熱調理すると安全です。特に、鮮度の落ちた肉や魚、卵などは十分に加熱しましょう。
また、包丁などの調理器具も洗剤でよく洗ったあと、熱湯をかけたり、アルコール消毒して殺菌すると良いでしょう。
夏に盛り上がる焼き肉やBBQなどでは、生肉を調理する箸と食べる箸を使い分け、加熱してやっつけた菌を再び食品に付けないようにしましょう。
ポイント
・肉や魚介類は、中心部まで十分に加熱する。
これらの3原則は食中毒を予防する上で重要なことです。
食中毒の多くは、「付けない、増やさない、やっつける」この3つで予防ができます。
食材や調理での工夫
増殖スピードを遅らせる食材や味付け、調理などの工夫も加えると、より食中毒のリスクが低減します。
●抗菌作用のある食材や調味料を使用したり、保存性を高める味付けにする。
【抗菌作用のある食材】
梅干し、にんにく、しょうが、しそ、唐辛子 など
・ご飯に梅干しを混ぜる
・肉や魚料理ににんにくやしょうがをすりおろして追加する
・葉物野菜や根菜、きのこ類などの和え物に唐辛子を加える
・サラダにしょうがやしそを千切りにして和える
梅干しに含まれるクエン酸と食塩、にんにくに含まれるアリシン、酢の酢酸など、食材に含まれる成分に抗菌作用があり、料理に加えることで全体の菌の増殖を遅らせることができます。
【抗菌作用のある調味料】
酢 わさび からし など
・ご飯を酢飯にする
・野菜をピクルスにしたり、わさびやからしで和える
【保存性を高める調味料】
食塩、砂糖 など
・肉や魚を煮物や佃煮にする
・野菜を塩漬けや甘煮にする
菌は水分が多いと繁殖しやすくなります。食塩や砂糖などの調味料には脱水作用があり、食品中の水分を外へ出したり、しっかり抱え込んだりして、菌が繁殖しにくい状態をつくるため、やや濃いめ・甘めの味付けにすると保存性が高まります。
抗菌作用のある食材や調味料を活用すると、保存性が高まり菌の増殖を抑えられますが、時間が経過するにつれて少しずつ菌は増殖するので、早めに食べるようにしましょう。
家庭での対策法
●手作り弁当
・おにぎりはラップを使ってにぎる
・抗菌作用のある食材を活用する(梅干し、しょうがなど)
・保存性を高める味付けにする(卵焼きは砂糖を加えて甘めに作るなど)
・汁がない料理を入れる
・良く冷ましてから蓋をする
・持ち運ぶときは保冷バックや保冷剤を活用する
・ソースや醤油は、かけずに別容器に分けて持っていく
●料理の残り物
・常温で置いたままにせず、早めに冷蔵庫に入れて保存する
・食べるときは再加熱する
(特にカレーやみそ汁などの汁物は、良くかき混ぜながら沸騰するまでしっかり加熱する)
いかがでしたか?
上手に防いで、梅雨〜夏を乗り切りましょうね。
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監修:真野稔子(まのとしこ)
【管理栄養士】 モデルから食のアドバイザーへ転身。
食は健康の基本であり、そして美の基本であるという考えから、シンプルでナチュラルな食生活を提案。
モデル事務所、エステサロン、病院、企業、行政機関にて栄養指導を行う。モデルの経験を生かし、キレイに痩せる食事指導においては定評を得ている。
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