なんか知らぬ間に巨大市場となった炭酸水

 ひと昔前まで、パパがよほどハイボール好きでない限り、家庭の冷蔵庫に炭酸水なんて無かった。お店でもお酒の割材以外に飲むことはあまりなかった。ちょっとしたフレンチでカッコつけてペリエを頼んでいたぐらいのもんだ。
 それが、2000年後半のハイボールブーム以来急速に市場規模が拡大。 コロナで家飲みブーストが発生して家庭に常備する人も急増した。市場規模でいえば過去3年で20%増、過去10年でいえば13倍に広がり、現在約2000億市場となっっている。
 売上首位はアサヒの「ウィルキンソン」だが、サントリーの「天然水スパークリング」やコカコーラの「アイシー・スパーク」など各社からも続々と新商品が登場。まさに炭酸水戦国時代となっている。

ブームの背景にはママ需要も?

 今まではパパのお酒アイテムの一つだった炭酸水だが、実はこのブームにママもひと役かっている。炭酸水の美容効果のためだ。炭酸水には「 肌の血行を促進し、くすみのない肌になる」という効果もあるらしく、これがあらたなニーズとなった。
 最近の炭酸水はほとんどが無糖であることから、男女ともにダイエットを意識する人も多い。「外でお酒が飲めない鬱憤を晴らせる程度の刺激が欲しい。でもコロナ太りもしたくない」ということで炭酸水が選ばれているということだろう。

刺激ビンビン!の強炭酸水でさらに炭酸水ブームが過熱!

 この炭酸水ムーヴメントにさらなる加熱をもたらしているのが『強炭酸水』だ。この強炭酸水って何が違うの?という説明をするには、まず炭酸水って何、という話をする必要がある。
 炭酸水とは、二酸化炭素が溶け込んだ水のこと。ちなみに、炭酸水のパチパチとした刺激は「泡」のせいだと思っている人も多いが、実は炭酸水に溶けた「二酸化炭素」が口内の酵素と反応して生まれるものらしい。
  炭酸水を作るには、圧力を加えることで水に二酸化炭素を溶かし込むのだが、製造充填時にその圧力を上げて刺激を強くしたのが「強炭酸水」だ。まあ、簡単に言えば今までの炭酸水に比べてシゲキがビンビンだということ。

日本コカ・コーラの「アイシー・スパーク from カナダドライ」


 この「強炭酸水」アイテムを各社が発売している。まずは冷却スパーク技術とやらで同社史上最強を実現した。

サンガリア「伊賀の天然水 強炭酸水」

天然水仕立てということで、クリアな爽快感と強い知激が味わえるという商品。

ファミリーマート「強炭酸水」

  磨き抜かれた純水で作った というファミリーマートオリジナルの商品。

強炭酸市場にサントリーが参戦!「 THE STRONG 天然水スパークリング 」6月29日発売

 そしてこの強炭酸水市場にサントリーも参戦。 「サントリー天然水」ブランド史上最高レベルのガス圧で、喉に刺さるような強い刺激をもたらしてくれる。
  ボトルの形状もサントリーの本気度がうかがえる。まるで氷のように「バキバキ」に尖った形で、見た目にもその刺激の強さがうかがえる。
 6月27日からは、 俳優の間宮祥太朗を起用したテレビCMも全国で放映される様子。 頭髪をそり上げた特殊メイクはインパクト大だ。どうやらyoutubeなどweb媒体ではすでに配信されているみたい。

 宣言解除になったとはいえ、まだまだ外食には規制が多く、家飲みの日々は続きそう。この夏、そんな憂さを強炭酸で晴らしてみたいところだ。

関西グルメブロガーズ 編集長 宮本

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